家具の選び方タイトルイメージ

Q. 家具店に入ったのは生まれて初めて。何を探せばいいのかわからない。

まず、おふたりのライフスタイルを思い浮かべてください。セーターよりもスーツがたくさんあるから、吊るす服の方が多い。着物は実家においておくけど、喪服だけは入れるスペースがいる…などなど。何よりも自分たちの生活にあった必要なものだけを買うことが賢い買い方です。ふつうブライダル家具は、統一されたデザインの洋服タンス、整理タンスが基本。私共では、その時代のすべてのライフスタイルにお応えできるよう、収納方法や引き出しの大きさからデザイン、カラー、サイズにいたるまで、さまざまなタイプのものを作り上げています。

Q. 家具作りにも料理の下ごしらえのようなことがあるって聞いたけど本当ですか?

良い料理人は、まず材料の吟味からといいますよね。同じことが家具にも言えます。良い木だけを選び出しますが、すぐに家具を作り出すわけではありません。太陽の光に当て、雨風にさらし、天然乾燥を行います。自然のなかで生きてきた木に含まれている水分を自然環境の中でじっくり調整することで、木のそりや狂い、腐朽しやすい状態を落ち着かせるため。一生涯使える家具をつくるためには、手間暇を惜しまない努力が必要なのです。

Q. 引き出しって1日に何回開け閉めするんだろうか。
  一年で数えたら、一生で考えたら、うーん、気が遠くなる。

朝、出勤するご主人のハンカチを出してあげる。昼、お買い物に出るために、シャツをとりだす。夕方、洗濯物をとりこんで、それぞれにしまう。ちょっと考えても、暮らしの中で引き出しは活躍します。当然、傷みやすくなる部分であるだけに、頑丈さが必要です。外見では判断できないところに、家具の違いがあります。ゆるくなく、かたくなく。その引き出しの微妙な感覚。実際に触ってみていただくとわかですがそれは、例えば、高級車のドアと同じように、開け閉めする感触までも違うもの。

Q. デザインも大切だけどデザインだけでは何か足りないような気がする。

デザインのことって、最も大切な部分のひとつ。タンス等、家具は長い間使われるものです。その間、愛着の深まるもの、少なくとも飽きの来ないデザインを選ぶべきでしょう。また、いかにデザインといえすぐれた材質の裏付けなしには生まれません。ベニヤや雑木にデザインの良さを期待するのは所詮、無理です。

Q. 焦って買い揃える必要はないけれど、チャンスを逃すと駄目な様な気がするし…。

一緒に暮らしていくのだから、じっくり選びたい。でも、生活を始めるまで、どんな家具が大切なのか、どんなことが必要なのかは、わかりにくいもの。生活し始めてからとか、家を買ったり建てたときに買い直そうと思ってはいても、ちょっと大きな買い物はしにくくなります。特にタンスは、暮らし始めたその日から必要なものだから。

Q. 予算のこともあるし、新婚旅行も欲張りたいし…。でも家具は一生の問題。

新婚旅行はうんとリッチに、まだ行ったことのない場所を選ぶ。一生に一回のことだし、想い出もたくさんつくりたいし…。でも、よく考えると、“家具”だって、ふたりが、一生を暮らしていく問題なのですね。タンスのような生活の基本の家具は、古くなったからといって、5,6年おきに買い替えるものではないし、使い捨てるものでもない。それでなくても、たくさんのものを買い揃える“初めて”の時だから、予算の生かし方をちゃんと考えて、後で悔やまないタンスを選びましょう。